相手に寄り添うという事

先週日曜日の読売新聞に「こどもホスピスの軌跡」という本の紹介がありました。看護学校に入学したての頃、看護学の授業では「死」についての授業が多く、私は生きている人のために看護師になろうとしているのに何で死についてばかり勉強しなければいけないのか?と暗い気持ちになりました。そして小児科実習ではわずか1歳6か月でいつ亡くなるかもしれないという女の子を受け持ち、それまで明日があることや将来を語ることが当然と思っていた私にわずか2回目の誕生日すら迎えられない子がいるという現実が突きつけられた出来事でした。そんなことを思いながらこの本を読んだとき子供であっても本人が望むこと、家族が望むことに対してどこまでも寄り添うという姿勢で取り組むスタッフの姿勢に感動しました。医療者として働いていると日々忙しく、ゆったりと流れる患者さんの時間の流れとのギャップを感じます。そして時間の流れだけではなく明日というものへの思いの違い。今、この瞬間がどれだけ大切か!そんなことを改めて感じ相手に寄り添うためには感性を研ぎ澄ましていかなければという思いを強くしました。