感覚・感性を保つことの難しさ

母親学級や訪問の仕事をしていて「それは何故ですか?」と聞かれることが本当に少なくなりました。そして「私はこう思うのだけれど(こう考えるのだけれど)どうなのでしょう?」と言われることはもっと少なくなりました。その背景には情報が一方的に流れてくるのを受けているだけになってきているからだと思っています。ネットから、あるいは専門家から様々なことについての正解が出されたものを見るということに慣れてあまり疑問を持たなくなっているからだと思います。もっともっとディスカッションをする場考える場を持たなければいけないと思っています。それは子育てをするということは母がそれぞれに自分の考えを持つということが大事だと思うからです。ミルクで育てているお母さんが一様に言うことは「やっぱり母乳じゃないと免疫が違いますよね?」母乳とミルクの違いは免疫だけですか?では混合でほとんどミルクでもその差は出るものなのでしょうか?スキンシップということでも「ミルクでも抱っこしながら授乳をすれば同じです。」という人もいます。本当に同じに考えて良いのでしょうか?もっと深いところで母乳で育つこととミルクで育つことは全く違うということを考えて欲しいと思うのです。それは良い悪いの話や母乳で育てないといけないということではなく、でも安易に安心させればよいということでもありません。しっかりとその違いも考えて欲しいと思うのです。感覚が繊細になるというためには日々変化が有ることが大事だと思います。母乳は毎回毎回その味や出方に変化がありますがミルクはいつも同じです。いつも同じ、と頭が認識すると感じるセンサーはだんだんサボるようになると思うのです。そしてスキンシップということでも口とほっぺと手でお母さんの肌とくっついているのと服越しに触っているのとは違うと思います。