助産師である私がオステオパシーに出会って

助産師である私がオステオパシーのセミナーに行くと「助産師さんって仕事で使うことってあるんですか?」とよく聞かれます。確かにセミナーに行くと理学療法士さん柔道整復師さん鍼灸師さんなど治療師さんが多く、助産師仲間に会うことはほとんどありません。そんなセミナーに何故私が行くようになったのかというとそれはもっと身体について知りたいと思ったこと、それは妊産婦さんがいかに正常な妊娠出産経過を辿れるかの見極めににつなげたいと思ったからです。初めて受講(参加という程度しか理解できませんでしたが)した国際セミナーで衝撃を受けました。それは実際の患者さんへの治療で身体の不自由な3歳の双子の女の子が治療を受けた次の日に明らかに分かるほど身体の様子が変わったことでした。手技の治療でこんなことができるんだ!という感動を覚えました。それからもセミナーに通ううちに身体はどう動いているのか?お産の時の骨盤の動きを事前にチェックし治療することもできることを知り自分が求めていた世界はここだったんだ!!!という確信を持ちました。最近母親学級でこの頃息苦しくなってきたという妊婦さんから質問を受けました。呼吸は横隔膜や肋骨の動きで行われますが、妊娠してお腹が大きくなると横隔膜の動きが制限されてくるため肋骨の動きの悪い人は呼吸が十分にできなくなります。この方も左の肋骨の動きが悪く肋骨が動くよう調整すると楽になりました。こんなことも以前はまったく考えられないことでした。妊娠出産は自然のことと言いながら今や帝王切開率は30%を越え陣痛促進剤をつかったり吸引鉗子分娩になることもあります。通常の妊婦検診では赤ちゃんが居心地のいいお腹にすることも、お産に向けて身体の状態をチェックすることもできません。少しでも多くのお母さんが自分の身体を信じて自然なお産に臨めるよう手助けができればと思っています。