生まれることも生活の一部

かつて自宅出産が普通だった頃生まれることは生活の中の一部だったのだと思います。生まれることも死ぬことも。月満ちて陣痛が始まると日常の生活が流れている中でお産が始まり子供が生まれる。そんなお産を自宅出産のお産のサポートをさせていただいた時に感じました。サポートをさせていただいたある日、家の前を通りかかったご近所さんが「~さんお産どうぉ~?」と声をかけていきました。すると洗濯物を干していたお母さん(産婦さんの)が「今隣の部屋で産んでるところなのよ~!」と答えて。「そう。~さん頑張って~!」(ご近所さん)「ありがとう!」(産婦さん)というやりとりにあぁいい光景だなぁ~!と感動しました。今、妊娠出産は病気ではなく自然のことだと言いつつも本当にそれを信じられる人がどれだけいるのでしょうか?それは助産師といえども例外ではありません。でも私は助産師という仕事は根っこでそこを信じられなければいけないのだと思います。根っこで自然な営みだと信じた上で異常な場合にはドクターの力を借りるという気持ちが。そうでなければいくら口では自然の・・・・といってもそれは嘘でしかないと思うのです。女性が本来持っている自然な営みが全うできるためにより鋭く細やかな診断力を磨いていきたいと思っています。