母乳で頑張る?

「母乳で頑張ろうと思ってます。」という話をよく聞きます。「出産した産院が母乳主義で夜もミルクを足してもらえずに授乳室でずっと抱っこだったから家に帰ったらミルクを足して夜は寝たいんです!」「泣いたらおっぱいって言われてもう一日中おっぱいを上げているのに全然寝てくれなくて疲れてしまいました。」という話を聞いたこともあります。母乳ってそんなに頑張らなければうまくいかないものなのでしょうか

新生児訪問を始めて気づいたことがありました。それは出産した産院によって母乳率が違うということです。あれこれ頑張っているのになかなか母乳の出具合が上がっていかない人が多いところもあれば、いつの間にかおっぱいになっていたりミルクだけの人が少ないところもありました。何故でしょうか?日本母乳の会では毎年赤ちゃんにやさしい病院ということで母乳育児に力を入れている産院認定をしているのですがそこでの一ヶ月健診の完全母乳率はおよそ98%です。全国平均が50%を切ることを考えると母乳率がどれほど高いかがわかります。おっぱいがうまくいくためにはまずは赤ちゃんが欲した時にしっかりとおっぱいを吸ってもらうこと、それがうまくいかない時には的確なサポートが受けられることが頑張らなくてもおっぱいになれる秘訣なのだと思っています。そして医療介入のない自然なお産であること、赤ちゃんが欲していないうちに先回りしてミルクを足さないことも大事だと思います。